色覚異常で就職制限は差別か区別か?


昔、私が高校生の頃は、大学入試でも色覚異常だと理系の学部に入学出来ませんでした。

現在はそのような制限はまったくありませんが、今から思えば、これは完全なる差別です。

どんな人間だろうと好きな学問を学ぶ権利があります。それに門戸を閉ざすことは教育の機会を奪うことになり、教育基本法に反します。

当時、何故そのような問題提起がされなかったのか不思議です。

昔、大学が色覚制限をしていたのは、色覚障害者が卒業後の就職で苦労していたからです。

大学の就職実績の数字が落ちるので門戸を閉ざしていました。

現在は少子化で、大学は生き残りのために学生集めに必死です。社会人だろうが外国人だろうがドンドン受け入れています。

本当に都合のいいやつらです。

就職における色覚制限は差別か区別か?

現在、アベノミクスのお陰で企業業績が大幅に改善され、大卒の就職率、求人倍率は43年ぶりの数字になったとのニュースになりました。

なんとバブル期越えだそうです。

有効求人倍率、バブル期超え 4月1.48倍

空前の売り手市場。学生は会社を選り取り見取りの状況です。

このような好況時になれば、少々のハンデがあっても企業側は学生を採用します。つまり、その時の景気動向によって、就職状況は変わります。別にこれは他の学生にも言えることだろうと思います。

さて一般論で述べてみます。

企業の採用時に色覚異常が不利になるかどうかと言えば、もちろんそれは不利になります。

学歴、能力が同じ2人の学生が入社試験に来て、1人が色覚異常。どちらか1人しか採用枠がないという状況なら、間違いなく正常色覚の学生を採ります。

当たり前ですが、色覚異常が就職で不利になることはあっても有利になることはありません。

仮に色覚異常が原因で採用されなかった場合、これは差別でしょうか。

それとも区別でしょうか。

・・・難しい話です。

その業務に正確な色の判断を要求される仕事が含まれているのなら、区別ということになるでしょう。

しかし、色が見えない事が業務の一部なのか、それとも全般なのか、また色覚異常と一口に言っても、程度は人それぞれで、仕事も「やれるかやれないか」はその人次第になります。

例えば美容師の仕事は主に髪をカットしたりパーマをかけたりですが、カラーリングもします。

カットやパーマに色覚は関係ありませんが、髪をどのように色に染めるかには正常色覚が必要でしょう。

私の目だと、茶色も赤茶もグリーンも区別できません。そんな人間が髪染めをすることは不可能です。

しかし、カラーリングは美容師業務のうちの一部です。もし、私に秀でたカット技術があれば、仕事に困らないでしょう。

カラーリング業務は別の人に任せればいいわけです。

雇う側も、それを承知で雇ってくれます。

これは個人的な意見ですが、企業が採用時に色覚制限を設けている場合は、差別ではなく区別しているのだと思います。

会社の目的が企業利益の拡大ならば、それに貢献できる人物を採用しようとします。そこに差別意識が介在する余地は少ないだろうと考えます。

あなたが、会社の利益になるのなら色覚は不問にされるのです。

他方、色覚制限がある職業、例えばパイロットや警察官や自衛官や消防士はどうでしょうか。

パイロットが正確な色覚が必要な事はわかります。これは間違いなく区別です。

では警官採用に色覚制限を設けることはどうでしょうか。

警官の仕事でも正確な色覚を必要とする場面はあるでしょうが、警官業務のうち何割でしょうか。警官として優れた能力を持ちながら、その職に就けないとしたら、それは社会の損失ではないでしょか。消防士についてもそうです。その人が消防士になれば多くの人命を救えるかもしれないのに、色覚異常というだけで門戸を閉ざすのであれば、それもまた大きな社会的損失と言えるでしょう。

私はこのような場合、それらは差別的な排除だと言わざるえないと考えます。

差別的排除なら、それは糺していかなくてはいけないと思います。

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