学校での色覚検査廃止はいいのか悪いのか?


私は自分が色覚異常だと知ったのは学校で春に行われる健康診断でした。

中学一年の時です。

それまでは自分が色覚異常だとは思いませんでした。その時のことは今でも覚えてますし、かなりショックでした。

現在は学校での色覚検査は行われていません。

しかしその弊害もあるようです。

学校での色覚検査が死にたいぐらい嫌だった

私が学生だったのは80年代から90年代のことです。

中高時代、自分が一番辛かった記憶は学校での色覚検査でした。

中学で2回、高校で2回あったと思います。小学校であったかどうかは記憶にありません。

中学高校では1年生と3年生の時にありました。

学校は集団検診ですので、一人ずつ順番に検査を受けますが、昔はプライバシーの概念などありませんでした。多くの同級生が見ている中で検査が行われます。

だから自分が色覚異常だとすぐにクラスメイトにバレてしまいます。私は幸いイジメには遭いませんでしたが、色盲を揶揄われたことは何度かありました。検査表が読めないで何も答えないでいると、「なんで読めない?」「バカなのか?」と笑われたこともあります。

毎年4月の健康診断の時期になるとひどく憂鬱になりました。そして健診の当日は本当に死にたくなる気分でした。それぐらい嫌でした。色覚検査でひっかかると自分は人間として失格なのではないか、人間として不良品なのではないかと感じたのです。こんな思いをするぐらいなら健診など受けたくないと思い、私は高校生2年と3年の健康診断がある日は学校を休みました。

健康診断をすっぽかすと後日再診するように言われましたが、それもすっぽかしました。

高3の冬、担任の教師に呼ばれました。当時は大学入試で健康診断書が必要なのでした。私は進学を希望していたので、健診を受けていないことで内申書が書けない、そのことで呼ばれたのです。

教師からは何故健康診断を受けないのか?と訊かれました。私が答えないでいると、教師は困った顔をしました。そして私が唯一受けた高1の時の健診の結果を眺めてから、「まあいいわ」とだけ言って私を帰しました。

私は担任が大学入試に提出する健康診断書をどのように書いたのか気になりました。入試に必要な内申書を3つ貰い、そのうちの1つを開封してみました。

健康診断書には高1の時のものが書かれていました。色覚の欄は「正常」と書かれていました。私が文系志望だったので影響ないと思いそう書いたのかどうかはわかりません。その教師はいい加減な教師としてあまり評判はよくなかったのですが、私はそれを見てなぜかほっとしたのを覚えています。

2003年には学校での色覚検査が撤廃された

2003年には学校での色覚検査が全廃されました。

少なくとも、現在、学校で私が体験した屈辱的とも思える検査はなくなったのです。このことは良いことだと思える一方、逆にそのことの弊害も出てきました。

自分が色覚異常だと言うことは自分ではわからない。なぜならずっとその世界で生きているから変だとは思わない。繰り返しになりますが、そういうことです。

だから色覚検査は必要だと今は思います。

要はやり方で、一人ずつ個室に入って検査をすればいいだけのことだろうと思います。

また色覚検査は何度もやる必要はなく、小学校入学時もしくは低学年の時に一度だけ行い、石原式検査表で引っ掛かった子供は眼科で診てもらうという方式にすべきだろうと思います。

色覚障害は、軽度であればまったく問題なく日常生活を送れますし、学業や仕事に支障はありません。しかし私のように強度の色覚異常となると、そうとは言えないケースも出てきます。

高3の進学就職の岐路に立った時に悩むのではなく、もっと早い段階で方針を決めておくことが、その後の人生でよりベターな選択をしやすくなります。

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