緑光刺激法を試してみたら効果を実感!!『クレパスの色』考察③


私が、この『クレパスの色が見分けられますか』という本を最初に図書館で手に取ったのは今から7、8年前です。

その時はその場でさらっと読んだだけだったのですが、一番興味を持ったのは、色覚異常の治療には電気刺激だけじゃなく、もう1つ、緑光刺激法(浅利篤式)というものがあると書かれていたことでした。

以下、該当する部分を引用してみます。

「浅利篤」式

[方法]

緑色(五一五ナノメートル)の光をフィルターで作り、その光を暗い部屋で三〇秒間にらむと、その後残像が出る。その残像は普通の人では赤であるが、色覚異常の人では違った色になる。しかし、その光をくりかえしにらむと残像が赤に近づいていく。それを十回くりかえす。

それを毎日続けて色覚を向上しようとするもの。緑光刺激法。

[特徴]

家庭でやる気と根気さえあれば、誰でも簡単にできるという。一九五三年に浅利氏が美術の教師をしていて見つけ出した方法で、すでに多くの実績を持っているという。残像現象を利用しているため、本人が治療効果を確認できる。色覚異常の程度がひどいほど、緑の残像の程度が黒に近く、しだいに紫、青、緑、黄、と変化し、最後に赤に落ち着くという。

盛岡が本部でそこで講習を受ければ、浅利式の矯正法の資格が得られ、東京、北海道、熊本などに支部がある。会に入会して、毎月一回会合に参加する。根気強い毎日の訓練が必要という。

[効果]

三十年経った今も、「色覚正常」になった人に変化はないという。赤が残像として見えるようになるには、数か月から二、三年。数百人の実績という。

[参考資料]

浅利篤『色盲強制と教育(家庭で治す色盲色弱)』『児童画の秘密』黎明書房『ドールトンの目』『色と心』竹井出版

出典:『クレパスの色が見分けられますか』p198-199

私はこの箇所を読んで少なからず衝撃を受けました。

電気刺激による治療以外に、治療法があること。

そしてそれはなんと1953年、今から60年も前に考案されていたという事実。

考案者は一介の美術教師である浅利篤氏でした。浅利氏の緑光刺激法なる治療法なら、自宅で誰にでも出来ると言う事です。

浅利氏は1999年に他界していますが、浅利氏の著作のいくつかはAmazonでも買えます。この緑光刺激法についてより詳細を知りたい方は一読する価値があります。

和同会での治療では良くなりませんでしたが、この緑光刺激法なら効果があるかもしれないと思いました。

正確なやり方はわかりません。東京、熊本、北海道に支部があるとありますが、もうすでに何十年も前の話です。

だだやってみる価値はあるだろうと思い、ホームセンターに行って、緑色のランプを買い、それを暗闇でじっと見つめるという浅利式を我流で試してみました。

それが7年前の事です。

半信半疑でやってみたら多少色覚向上の効果あった!!

この緑のランプを暗闇の中で付けたり消したりするだけです。

だいたい5分程度。

それを取り合えず毎日1ヶ月続けました。

こんな事で治るのかな、と半信半疑です。

1ヶ月続けてみましたが、一見して色の変化は感じられませんでした。

ああ、やっぱりダメかと思い、1ヶ月でいったん止めてしまいました。

ある日、何気なく信号機を見たのです。

雨など降っていないのに。その時、信号機が、まるで雨上がりの直後のようにキラキラと輝いて見えました。

アレ?と一瞬思いました。

信号機のランプ、「青、黄、赤」の見え方そのものは変化していません。

しかし、どういう訳か、普段見ている信号機より輝いて見えたのです。

ひょっとして、ちょっとだけ色覚は上がったのか?色覚向上とはこのことか、と胸がトキメキました。

その後、自宅に帰って、周囲にある物をじっくりと見て回りました。

・ウインドウズのロゴマークが少しだけ奇麗に見えている。

・テレビを付けると、テロップが少しだけ奇麗に見えている。

・てっきり黄色の帽子だと思っていたのが、黄緑に変わっていた。

・中学校のアルバムを見直したら、女子のくすんだ臙脂色のジャージが明るい色になっている。

・ブルーが奇麗に(より青く)見える。

などなど、一斉に周囲の景気がほんの少しだけ変わっていたのでした。

私はその時、確信したのです。

やはり色覚異常は治る可能性があると。

もちろん、それは、ほんのわずかな変化です。

今、色覚検査をしても私が強度の色覚異常だと出るでしょう。検査表も読めません。

しかし検査表云々ではなく、実際に「色覚の向上」があったのは事実です。

和同会で通電治療に効果があったと言っていた人、たぶんそれと同じ体験をしたのだろうと思いました。

それから、私は自宅で「緑光刺激法」を毎日半年間、続けました。

「色覚向上の変化」はその後4回ほどありました。

色覚向上の変化がある度に、色は少しだけ濃く、奇麗に、そして鮮やかになりました。

赤緑色盲ですが、赤や緑だけが見えるようになるのではなく、すべての色が一斉に少しだけ色濃くなるのです。

これは不思議な体験であると同時に感動的ですらありました。

弱々しい車のテールランプの灯りも鮮やかな光を放つようになりました。

くすんだ茶色の名鉄電車が、明るい赤に近づきました。

草木の緑が濃くなりました。

食卓に出る、まぐろの刺身が透明感のある赤色に見えました。

紅ショウガがこれほど濃い赤だとは知りませんでした。

もちろん、これは私の見えている世界において、「すべて相対的な話」です。

つまり私は確かに、それ以前と比べて色の世界を新たに体験したわけですが、しかし、それは正常な人間の目から見たら、まだまだまったく色の乏しい、あるいは色のない世界に近いということです。事実、ピンクや紫のペンの色は、まだ灰色と青に見えます。

私は石原式検査表がどれぐらい見えているか試したところ、新たに見えたのはたった2枚でした。

つまり、今眼科医に行って検査をしても完全な「色覚異常」だと診断されるのです。

だから私が「自分の色覚がアップした」といっても誰も信用しないと思います。

それでも、私は、誰がなんと言おうと「自分の色覚が向上した」事に確信を持っています。

「治療によって色覚向上はありえる」は私の中では厳然たる真実です。

ところで、私の緑光刺激法による色覚向上は、4回だけでそれ以上はパタリと止まってしまいました。

その後、毎日1年半やり続けましたが、それ以上はよくなりませんでした。

何故4回で止まったのか?

もうこれ以上の色覚の向上は望めないないのか?

まだまだ色んな疑問があります。

あれから7年経ちました。

私はもう一度、私なりに研究しようと思い、このブログを書き始めたのでした。

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