300万人いるのに色覚障害が知られていない理由とは?

色盲・色弱の人はとても多いが、ほとんど知られていない

男性の20人に1人、女性の400人に1人は先天性の色覚障害だと言われています。

そうすると、ざっと計算しただけでも、国内では300万人以上の人が色覚障害だと言うことになります。

しかし不思議なことに、なかなか色覚障害の人とは出会いません。まるでそんな人間はいないかのようです。

何故でしょうか?

私が考えるにいくつかの理由があると思います。

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黙っていれば人に知られることはない

ハンディキャップというのは様々あります。

例えば足が悪かったり、耳が悪かったりすれば、その人を見るだけでわかります。

外見上、わかりにくい障害でも、その人と付き合えば、いずれ知ることになります。

しかし色覚障害の場合は、外見上もわかりませんし、長く付き合っていても気付かれません。

自分からカミングアウトしない限りは他人は知ることができません。そして、ほとんどの色覚障害者は他人に自分の障害のことを言いません。なかには結婚相手にさえ言わない人もいます。結婚して何十年も経って「実は・・・」という男性もいるのです。

誰でもそうですが、人と違う劣った点、コンプレックスなんか隠したいのです。色覚異常は、隠そうと思えば隠せます。同調圧力の強い日本社会では、自分が一般の人と違うということを知られるのを嫌います。

だから黙っているのです。

自分でも正確に把握できない色覚障害

意外かと思われますが、色覚障害は検査をしないと自分ではわからないケースが大半です。

私自身もそうでした。

私は産まれた瞬間から、今に至るまで自分の見えている世界しか知りません。

そしてこの世界がすべてなのです。自分の見えている世界が真実の世界で、それを疑いません。

自分の見えている世界が他人とは違うなどとは露にも思いません。たとえモノクロの世界に生きていても、それが異常などとは思わないのです。

たとえば、交通事故などで後天的に色覚異常になれば、その差に気づくでしょう。今まで見えていた色を失えば、ショックでしょう。しかし、先天性の色覚異常だったら、それがわからないのです。

私は強度の色覚異常で、はっきりとわかる色は2、3しかありません。クレヨンも絵具もどれがどの色かまったくわかりません。それでも、そのことを「異常」だとなかなか思えないのです。

自分が異常だと思えない、自分でも理解できないのに、それを他人に伝えることは困難です。他人に理解してもらおうとは思わなくなります。

上で述べたように「隠したい」という心理と「自分でもわからない」ということが絡み合って、他人には言わないでいるのです。

色弱で問題なく過ごしている人はむしろ騒ぎ立ててほしくない

300万人以上いる色覚障害の人たちの障害の程度は人それぞれです。軽度の色弱の方たちは、正常色覚と遜色ない色を見ているようです。彼らから見れば「色覚障害など障害のうちに入らない」と考えているでしょう。

むしろ、そんなレッテル貼りはして欲しくないと思っているかもしれません。

私から見れば、彼らは成功者であり強者です。

しかし、これはあらゆる障害に当てはまると思いますが、すべては程度による話なのです。

聴力障害も、少し聞こえが悪い人から無音の世界の人までいます。

色覚障害も同じでほとんど色が見えていない私のようなタイプから、少しだけ見えにくい色がある、ごく軽い色弱の人までいます。

石原式色覚検査は、ごく軽い色弱の人まで検出します。

そこでひっかかった色弱の人は、こんな検査は不要だと思うだろうし、たいしたことではないのに、障害者扱いするなと腹を立てるかもしれません。

進学も就職も結婚も何の問題もない。今まで色覚障害で困ったことはないという色弱の人にとって色覚障害はハンディではありません。

しかしそうではない色覚障害の人もいるのです。

その辺りを理解してもらいたいと思います。

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