底辺校から慶應へ②~受験勉強の方法と心構え


私が高校生だった頃は、色覚異常だと理科系の学部への進学はほとんど出来ませんでした。

建築学部への受験を考えていた当時の私は大きなショックを受けました。

しかし、それが逆に受験勉強へ真剣に取り組む私の強い動機になり、結果的に慶應の経済に合格出来ました。

そのことの経緯は

「底辺高から慶應合格した私の体験談~ビリギャルに誰でもなれる」

で書きました。

私は小学校から高校まで勉強はあまり出来ませんでした。

それなりに努力するものの、成績は常に真中辺りのオール3です。(実は0点も取ったことある)

中学は地元の公立校だから試験はないし、高校も内申がオール3なら問題なく入れる底辺校(普通科の中では)でした。

つまり受験というのを体験したのは大学入試のみの1年だけです。

ただしその1年は文字通り勉強漬けの日々でした。

子供の頃を知る知人に

「どうやって慶應に入ったの?」

とよく聞かれます。

私のようなレベルの人間が慶應に入ったので何か秘策があるのだろうと、それを聞きたがるのですがいつも答えに窮します。

・・・そんなものないんです。

だだやるだけです。

それもがむしゃらに。

私は高校3年生の秋に理系から文系に変えたので、実質そこからのスタートです。

当然、現役で大学は受かりませんでした。

高3、受験直前の全国模試の順位は、最下位に近かかったのを覚えています。

それでも1年間、真剣に勉強すれば慶應に受かるんです。

まあ、あまり参考になるかどうかわかりませんが、私がどのような勉強方法をしたか、ちょっとだけお話します。

1日14時間の勉強を10ヶ月間続けた

ビリギャルが1年で偏差値40上げたと話題になりましたが、私は自分の偏差値がいくつだったかわかりません。

まあ、全国模試で最下位に近かったんですから、ビリギャルよりひどかったんじゃないですか(笑)

偏差値なんてまったく気にしていませんでした。

さらに言えば色々と模試も受けましたが、その結果も気にしませんでした。

本番の入試で合格点さえ取れればいい、と開き直っていたのです。

勉強の中心は英語と数学です。

1日のうち、英数で10時間費やし、残り時間で日本史と古典の勉強をしました。慶應だけなら英数社の3科目でいいのですが、もちろん慶應だけというわけには行きません。(気持ち的には早慶クラス以外は行く気ないと思っていましたが)

英語はまず単語を覚えなければ話になりません。

単語を覚えれば、長文の読解は自然に出来ます。長文を読解する過程で文法を覚えていきます。そしてその結果、英作文が出来るようになるのです。

私は、手始めに高校で使っていた英語の辞書を丸暗記しようと思いました。

高校で使っていたのは「アンカー英和辞典」でした。

ここに収めらている単語を順番にノートに書き出してすべて覚えてしまおうと。

辞書の掲載単語(名詞は除外)すべてを知っていれば、英語なんて絶対に克服できると考えたのでした。

別に正確に書けなくてもいいのです。とりあえず、試験で出た英単語で自分がわからないものは絶対にない、仮にあったとしてもそれは他の全受験生も知らない単語なのだと自信が持てるぐらいに単語を覚えてやろうと決意して暗記していきました。

実際は、すべてを覚えられたかどうかは怪しいものですが、そういうがむしゃらなやり方は妙な自信になりました。

数学は予備校のテキストを中心に問題を解き続けました。

数学の勉強のコツはやや難しい応用問題を1日1題、ひたすら考え続ける事です。

1日1題でも1年だと300題にはなります。

その300題を頭に叩きこめば、受験は怖くありません。

数学でよく言われるのは

「基礎が大切だ。だから基礎をしっかり学べ」

というのがあります。

私はまったくそうは思いません。

数学で基礎ばかりやっても基礎は身につかないのです。

基礎を身につけるには、応用問題をやる事です。それもやや難しい応用に挑戦する事。

応用問題を解いている過程で、基礎の意味がよくわかるのです。

数学は数多く問題を解けばいいのではありません。

自分が簡単に解けない問題を、どれだけ時間を費やし思考し続けるかで、数学力はついていきます。

だから数学の成績はすぐに上がりません。時間がかかります。

しかし、ある瞬間を境に驚くほど成績が上昇します。

文系で数学を選択した場合、数学の出来で合否が決まります。数学は点の差が付きやすいのです。

私の浪人時代のスケジュールは、予備校で朝の9時から午後3時まで講義を受け、3時から夜8時までは予備校の自習室で勉強。

そこから電車で帰るのですが、電車に乗っている時間が1時間弱あるので、その間に日本史の暗記。行きと帰りで2時間弱、暗記が出来ます。

自宅に帰り、夕食を取り、風呂に入ると10時過ぎ。

そこから12時まで翌日の講義の予習。

そして就寝して、朝7時に起きるという感じでした。

私は自分が浪人していた1年間は一度もテレビも見ませんでした。

その年、どんな曲が流行り、どんなアイドルが人気でどんなテレビドラマがやっていたかまったく知らないまま、受験勉強だけに集中していました。

後にも先にもあそこまで集中して勉強したことはありませんでした。

勉強が嫌だとか辛いとか一切思いませんでした。

勉強をやる以外に選択肢がなかったのです。

それに勉強はやればやるだけ、目に見える形で成果が現れます。勉強ほど自分の努力が忠実に現れることはありません。

それがどこか心地良かったのだろうと思います。

直前に受けた慶應模試はC判定。

合格率は50%という結果でした。

それが1年間私がゼロから身につけた学力のすべてでした。

試験の出来はあまり手応えがなかったが

試験慣れのために受けたセンター試験は、散々でしたが、一応滑り止めに受けた地元の南山は受かっているだろうと確信が持てました。

考えて見れば、南山だって数年前の自分には受かるイメージはありませんでした。(名古屋の私大では一応名の通った学校です)

本命の慶應は数学で受験できる商学部と経済学部を受けました。

商学部は英数と日本史を選択。

最初に商学部を受けましたが、英語と日本史はまずまずの手応えだったけれど数学で躓きました。

合格点には届いていないのは自分でもわかりました。

すぐに翌日の経済学部の入試に向けて頭を切り替えました。

経済は英数と小論文です。

英語の長文読解では、以前見た事があるような文章が出て、気持ちよく終えられました。

数学は前日の商学部の二の舞にならないように一問一問慎重に解いていきました。

ここまでは良かったのですが、問題は小論文です。

小論文は自分が知っている経済学の知識を命一杯使って書いたのですが、果たして合格点が取れているのか皆目見当が尽きません。

英数がまずまずの出来といっても、模試でC判定だから余裕なんかあるわけありません。

商学部は絶対に落ちているからそれよりは望みがあるかな、ぐらいでした。

正直、手応えはなかったです。

ギリギリで慶應合格~受験勉強にコツなどない

合否の通知は郵便で来ました。

合格不合格という知らせではなく、合格者の受験番号の一覧が送られてくるのです。

商学部は案の定不合格でした。

経済学部に自分の受験番号がありました。

間違いじゃないのかと何度も受験番号を確認しました。

たぶん、ギリギリで通ったのだと思います。

合格がわかった瞬間は心の底からガッツポーズをしました。1年間の努力が実ったのです。

合格不合格は紙一重ですが、合格しなければ達成感や充実感は味わえません。成功体験のあるなしは、とても大きいと思います。

学問に王道なしは真実です。

私のやり方が、他人には参考になるかといえば、たぶんならないでしょう。

しかし、1つだけ言えることは、小学校で成績が悪く0点を取ったとしても、中学の内申で5などを取ったことがなくても、高校が底辺校でも、それはすべて過去の話です。

試験の時、席に座っている受験生に過去など関係ありません。

また高校がラサールだろうが灘だろうが関係ありません。

親が金持ちかどうかも、その受験生がいじめっ子か、いじめられっ子かどうかも関係ありません。

身体的なハンデがあるかどうかも関係ありません。

単に試験で合格点を取るだけでいいのです。

ある意味、これほど公平な選別はないだろうと思います。

私は以前、塾講師をしていた時に、生徒にそのようなアドバイスをしました。

「現実の社会では、コネや家柄、ルックスで扱いが違うことがある。しかし受験だけはフェアだ。だから果敢に挑戦して欲しい」

と。

現在では色覚障害があっても、すべての大学のすべての学部を受験する事が出来ます。

どんな生徒でもスタートラインにつけます。

機会の平等があるというのは実は素晴らしい事なのです。

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